2020年9月15日火曜日

アメリカのUnclaimed Property 未請求資産を保有していたことを証明する書類とは

Unclaimed Property(未請求資産)を保有していたことを証明する書類とは?


最近、Unclaimed Property(未請求資産)の解除申請の件で、アメリカの州政府から追加で書類提出を要求されるケースがありました。

追加書類の提出を要求されるというのは、よくあることなのですが、さらによくあることとして、必要のない追加書類まで要求される、というケースです。

何らかの誤解や、(おそらく文化の違いによる)理解不足により、既に提出済の書類で十分であるにもかかわらず、同様の書類を更に提出してくれ、といわれることがあります。

このような件では、先方に、既に提出した書類で十分である旨を丁寧に説明し、追加書類の提出は免れるようにしたいところです。

先方の言うがままに対応していると、必要のない書類まで、次から次へと相手に渡してしまうことになります。個人情報を含む書類に関しては、不必要な情報は極力相手へ出さない方針で、対応したほうがよいと考えています。




ビジネスをしていたことを証明する書類って?


さて、本題に入りますが、Unclaimed Property(未請求資産)の解除申請において、どの州の件でも必要となってくるのが、Unclaimed Property(未請求資産)を保有していたことを証明する書類です。

それは、例えば、資産を保有していた会社から発行されたステートメント(statement)と呼ばれる残高明細書や、それに類する書類のことです。

これについて、アメリカ州政府のOffice of Unclaimed Property(未請求資産事務所)のインストラクションをぱっと見ただけでは何のことか分からないというご質問をいただくことがあります。

例えば、以下のような指示です。

Documentation that you did business with the company listed in Section A. Such as a statement, stock certificate or correspondence from the company regarding your account at or before time of escheatment.

これは、Unclaimed Property(未請求資産)を保有していたことを証明する書類、すなわちステートメント(Statement、残高明細書)等が提出書類である、という指示です。

紙でお持ちの方もいらっしゃいますが、最近ではオンライン上でしか入手できないこともあります。オンライン上でしか入手できない場合にでも、それにしかるべき証明を付して利用することが可能です。

ステートメントはどのように手にいれる?


ステートメントの入手方法に関しては、以下の方法が考えられます。

●もともと資産を保有していた金融機関でオンラインで入手できる場合は、オンラインで入手する。(オンラインで取引ができるアカウントやパスワード等をお持ちの場合)

●もともと資産を保有していた金融機関に依頼して郵送してもらう。

●定期的に送付されてくる紙のステートメントが手元にあれば、それを利用する。

できれば最新のものが望ましいですが、その金融機関に資産があったことを証明できるようであれば、いつ発行されたものでも受け付けてもらえるようです。
名義人名、住所、口座番号が記載してあり、金融機関のレターヘッド付きの用紙に印刷してあるということなどを確認しましょう。

<<参考記事>>

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笹山千惠子(Chieko Sasayama)
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2020年6月28日日曜日

国際ロマンス詐欺にご注意を

海外の遺産相続を手伝ってください、という国際ロマンス詐欺?


2020年6月11日か12日頃、夕刊の一面に何気なく視線を向けたところ、「国際ロマンス詐欺」という見出しが目に入りました。その内容は、以下のリンク先の記事のようなものでした。

神戸新聞(※私が見た新聞は、神戸新聞ではありませんが…便宜上、リンクを引用させていただきました。)

国際ロマンス…ではありませんが、海外相続を持ち出すメール詐欺というと、海外から突然メールがきて、「我が国の身分の高い方がお亡くなりになって、遺産を何億も残している。その受け取りを手伝えば、遺産の一部をあなたにも分け与える」とか、
「あなたの姓(名字)は、亡くなった資産家が生前に指定した姓であり、あなたに多額の資産を相続させたいので、コンタクト先を教えてほしい…」とかいうものがあります。

よくもまあ、こんなストーリーを思いつくなあと思いますし、もし本当にそんなことがあったら凄いなと思いますが、100%詐欺です。多くの方々がそうしているように、一切関知せず、見てしまった場合は、ただちに削除しましょう。


普通の海外の相続手続と違い、違和感を感じるところ


例えば、海外の相続で困っている恋人(外国人)から、「相続に関して海外の裁判所や公的な機関で手続が進んでいて、その手続のために実費が必要だから、送金してほしい」といわれ、それが1度きりではなく、何度か送金してほしいという要求があった、というような場合。

まず、海外の裁判所で相続の手続が進んでいる場合…一般的には、何らかの弁護士事務所等の法律事務所が、依頼人(相続人)から委任を受けて手続をしているはずです。ですから、まずはその弁護士事務所はどこにあって、担当弁護士は誰か、が気になります。

ただ、「弁護士事務所はここで、担当はXXXXで、ライセンスカードはこれです」というように、至極まっとうにみえる返信があったとしても、安心はできません。

なぜなら、そのような書類は簡単に偽造できるからです。手にとって原本をまじまじと見るならまだしも、オンライン上では、本物かどうか見分けることは非常に難しいでしょう。

また、弁護士が本物かどうか、ということより、私がもっと違和感を感じる点は、相続の手続の途中で、実費が必要になったから、ということで複数回にわたり送金を求める、というところです。ゼロとは言い切れませんが、たびたび送金が必要となること自体が、海外の相続手続では考えにくい、ということです。

なぜなら、そういった費用は、必要となった都度相続人から支払いを求めるというよりは、最終的に遺産から精算する方法がとられるからです。私の経験上、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、オセアニア、どの国の弁護士も、もちろん、日本も、専門家報酬や費用は、遺産が解約されたら、その時点で精算し、経費清算後の遺産の額を相続人宛に送金する、という方法をとるからです。

もちろん、最初に弁護士事務所に手続をお願いするときに着手金として1回送金するというのは十分にあり得ますが、その後も何回もたびたび送金が必要となるというケースは、考えにくいというのが正直なところです。

というわけで、恋人が、相続手続で、たびたび送金を求めるというのは、考えにくいですし、そのうえ、遺産相続という話になると、その性質上、金額も多額になりがちです。どんなに心を惹かれている相手であったとしても、金銭を送金してほしいという要求については、一旦立ち止まって、落ち着いて考えていただくのがよいと思います。

例えば、SNSを介してお付き合いを初めて、数か月も経たないうちに、海外の遺産相続の話がでてくるという場合。人の生死は分からないものですから、そのようなケースもあるのかもしれない、とは思います。しかし、金銭を送金してほしいという要求については、とにかく冷静に考えていただく必要があるのではないかと思います。
上述のように、通常、相続手続の「途中」で、たびたび相続人から支払いが必要となるというケースは稀(というか、ほぼ無い)だからです。

お困りのときは、早急に国民生活センター、警察などへのご相談をおすすめします。

2020年6月26日金曜日

死亡証明書(Death Certificate)とは


海外の遺産相続に必要な書類シリーズ:死亡証明書(Death Certificate)とは



題名から話題は外れますが、2020年6月で、 行政書士の登録が10年となりました。比較的若い頃に登録しましたので、登録したての頃は、「こんな若造に大丈夫かな…?」と、お客様も不安になったりしていないか、そのようなことが心配だったりした時期もありました。実際に、「どのくらいご経験があるんですか?」というようなことを聞かれたこともありましたし、年齢を聞かれたこともありました。そういったお客様の気持ちは、すごくよくわかります。逆の立場だったら、やっぱりそう思っただろうな、と思います。

行政書士の登録を決めた日のことは、今でも脳裏にありありと思い出すことができます。ここまで長く続けられたのは、家族と、そして、一緒に働いてきた仲間のお陰です。本当にそう思います。ありきたりですが、初心を忘れずに、ますます精進していきたいと思っています。


死亡証明書は日本のどの証明書に該当するか


話は大きくずれましたが、海外の相続の際には、必ず「死亡証明書(Death Certificate)」を求められます。これは間違いなく100%必要になります。

しかし、日本人が日本国内で死亡した場合についていえば、日本国内では「死亡証明書」という証明書は発行されていませんので、「死亡証明書」というタイトルの書類を取得することはできません。

そこで、その代わりとして、死亡の旨が記載された「死亡届記載事項証明書」を利用することを検討します。(※ただし、死亡届記載事項証明書は、どのケースでも取得できるわけではないので、注意が必要です。)

その他、病院で取得できる「死亡診断書」で代用することもあります。病院で取得できる死亡診断書は、保管期限があるので、何年も前にお亡くなりになっているケースでは、病院での保管期限が過ぎていて、発行していただけないことがあります。

日本で相続があった場合に死亡を証明する書類といったら、戸籍(除籍)謄本となるのがスタンダードですが、戸籍制度の無い外国の相続では、そもそも戸籍謄本とは何ぞや?ということになり、戸籍謄本が死亡証明書として受け付けられない場合があります。

『戸籍謄本は公的機関が発行した書類だし、被相続人について「死亡」という記載が明瞭にあります。これがあなたの国の死亡証明書に該当するものですよ』と、丁寧に説明したとしても、頑なに「死亡証明書」を求められることがあります。

日本の公的機関が発行した書類なのに…これはどうしてなんだろう、と、ある機会に海外の弁護士さんと話すことがありましたが、おそらく、「海外では見慣れない書類だからなんじゃないか」という結論に至りました。

そういうものなのかもしれません。海外では、結構気楽な感じでやってるんじゃないかなと思ったりします。折に触れ、そのように感じることがあります。見慣れない書類が外国から送られてきたので暫く放置していたけど、それでどうしました?というような。こちらがあまりに真剣なので、その温度差が、こちら側のストレスを生んでいるような気がしないでもありません。

海外に動けるご相続人様などがいらっしゃる場合は、日本大使館(領事館)で死亡証明書を取得するのがベストだと思います。

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2020年4月13日月曜日

海外の遺産相続はとても時間がかるという話

海外の遺産相続は時間がかかります


さて、日本はコロナウイルスの感染拡大により、大変な事態になっておりますが、私の事務所はご面談でのご相談は控えている他は、通常どおり営業しております。

当事務所の案件をお願いしているアメリカ(特にNY)の事務所も、現在は大変な状況のようです。そのような中でも、こちらから「お願いします…」と案件の進行をお願いすれば、快く引き受けてくださる、とても頼もしい先生方で、非常に感謝しています。(もちろん先生方自身の人命優先に、というお断りをいれて、ですが)

また、同時に、他国から「お願いします…」とお仕事の進行を承ることもあり、仕事熱心な姿勢に、改めてこちらも刺激を受けています。
とにもかくにも、まずは安全を最優先にし、また、自分自身がウイルスを広めないように注意しながら、出来る範囲でお仕事を粛々と進めています。


海外の遺産相続については、数年がかりになる可能性も高い


さて、そんな中ではありますが、ご相続に関するご資産が無事にご相続人様へ戻った件があります。けっこうスムーズに進んだ印象を受けた件でした。そのような件でも、ご相談からここに至るまでは、約1年程度要しています。

もっと速く完了した件もあります。ただ、海外では、日本と法律や制度が異なるため、ある一定期間は、相続財産を解約できなかったり、ということもあり(正確に言うと「できない」わけではないのですが)、どうしてもご相続人様のお手元にご資産が渡るまでに、それなりに相当な時間を要するのが通常です。

国内のみのご相続であっても、やはり時間がかかるケースもあると思いますが、海外のご相続に関しては、どの件であっても(額や資産の種類にもよりますが)、時間がかかるものである、という心構えでいたほうがよいと思います。

特に、海外にお亡くなりになっていた方がお住まいになっていたご自宅等の不動産があるような場合、その不動産を鑑定評価し、売却市場に出し、売却換金する…というようなことにも非常に時間がかかります。また、海外の相続では、ほぼ裁判所が関与してきますので、そこで行われる検認の手続にも時間がかかるケースがあります。

海外の遺産相続については、準備に時間がかかる


海外の資産に関することや、遺産のご相続については、準備にせよ、何にせよ、想像よりもずっと時間がかかるものです。パッと思いついて、誰かに頼んで、サッと解決できるような感じではないものです。

まずはその事案のバックグラウンドを確認することから始まり、資料収集・確認、英訳等、実在外の専門家の選定、書類作成、金融機関へのコンタクトなど、いわば、相続手続の序盤戦の作業に結構な時間を要します。

むしろ、この序盤戦の資料作成や在外専門家との事案確認が済むと、あとは比較的流れに任せて待つ時間が長い、というような印象です。

「いついつまでに解決させたい」、という希望があるとすれば、可能な限り早め早めに動くのが得策といえるでしょう。
場合によっては、ご相続人様がご高齢の場合、海外資産の相続が1年、2年というような単位で時が経過すると、ご相続人様がお亡くなりになり、更に別の相続が発生するというケースもありえます。

海外遺産の相続に関して相談したい


海外遺産を残してお亡くなりになった方のご相続に関するご相談については、専門の当事務所へ是非ご相談ください。各種証明書類の翻訳(英訳、和訳)についても承ります。
※現在コロナウイルスの影響で実際にお会いしてのご相談は差し控えております。電子メールや電話でのご相談は随時承っております。書類作成についても同様に可能です。

その他、海外の弁護士事務所・会計事務所との通信代行、書類翻訳、進め方についての各種コンサルティングが可能です。海外の方との連絡はご自身で対応するが、その対応にいてのアドバイスのみほしいというケースにも対応しております。

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「一人一人に最良の解決策を」
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2019年11月22日金曜日

海外資産については遺言を作成しておくべき

海外に資産があるときは遺言を作成しておくべき


ここ最近、アメリカを含め数か国の国際弁護士と話をする機会がありました。その際に、どの国際弁護士とも話題になったのが、海外の資産についての「遺言」のことについてです。遺言書(以下、遺言書、として統一して記載します)があるか無いかで、海外資産の相続の手続が変わってくるからです。

日本では、生前対策として、遺言書を遺す方もいらっしゃるとは思いますが、どちらかというと、遺言書を作成することなく、お亡くなりになる方が多いのではないかと思います。

実際に、2017年3月に行われた日本財団の調査によれば、60歳以上の人のうち、遺言書の作成に無関心な人は7割を超えているそうです。

さらに、その調査によると、遺言書の作成済の方は4.9%であり、無関心の方は72.6%だったとのこと。作成しない理由としては、「書くほどの財産を持っていないから」というのが最も多かったとのことです。遺族任せで問題ないと考える人も目立ったそうです。

一方、海外では、遺言を作成しておくことが、概ね一般的という国もあります。



話は海外からずれますが、遺言書というと、その「語感」から誤解をお持ちの方が多いかもしれません。私がここでいう「遺言書」は、亡くなった後の財産処分などについて伝える文書、のことです。もうすぐ亡くなりそうだから準備する、というものでも、死の間際だから準備する、というものでもありません。(場合によって、結果論的にそのような時期になることはあるかもしれませんが。)

私の亡くなった父のメモ帳に、「自分が亡くなるまで見ないように」というような一文が書いてあったページがありました。(父が亡くなった後、母から見せてもらいました。)
それは、どうやら、生前に父がしたためておいたもののようでした。そのページを開くと、「遺言」と書いてあり、そこには、数行ではありましたが家族への想いが綴られていました。それを目にしたときは、悲しく、でも、同時にあたたかい気持ちになりました。このような気持ちを文章で残しておくことは、遺された家族にとって、非常に意義深いことであると、実感しました。
しかし、これは私がここで説明している遺言書ではありませんでした。私の父がそうであったように、他の方も「遺言書」というものを同じように捉えているのかもしれません。

このように、人それぞれ「遺言書」に抱くイメージは異なるものですから、たまに、遺言書作成を勧められて気分を害してしまったという方の話を聞いたりします。別にもうすぐその方の死期が迫っていることを予見して相手が作成を勧めるわけではないでしょう。一般的な感覚として、もしもの事態に備えて、残された人が困らないように準備をしておいたほうがよい、というようなことなのではないかと思います。

ただ、誰かに遺言書の作成を勧めるというのは、相手が「遺言書」にどのようなイメージを持っているか分からない以上、誤解を招きかねない非常に勇気のいる言動であると私は思います。また、ご親族間のコミュニケーションが上手くいっていないご家族様の場合は、遺言書の作成を勧める裏に、ある一定の思惑があるという場合も、無いとはいい切れません。
そのため、遺言書は、冷静に、自分自身で自分の置かれた状況を見渡しながら自発的に準備をするものであると思います。そして、気になる点は必ず専門家に相談するとよいと思います。

海外に資産をお持ちの方の遺言書作成の注意点


前置きが非常に長くなりましたが、海外に資産をお持ちのかたの遺言書作成についてです。
日本人で、かつ、財産が日本のみにある場合には、日本でのみ通用する遺言書を作成しておけばよいことになりますし、場合によっては、上述の調査のとおり「遺族任せ」でも、ある程度は問題がなく進むこともあります。

しかし、海外に財産があった場合や、国籍が日本ではない方の場合では、遺言書を作成する際に、「自分の死後、間違いなく、遺産が、自分の意思どおりになるかどうか」をよく確認・検討しておく必要があります。

つまり、その財産の場所や亡くなる方の国籍によって、お亡くなりになった後の相続において、どの国の法律が適用されるかが異なってくるからです。

また、遺言書を法的に有効にするためには、どのようなことを書いておけばよいか、という点も慎重な検討が必要になってきます。海外では、書いておくべき条項がないと遺言自体が使えない、ということもあり得るからです。また、遺言書は遺してあっても、それを忠実に実行するのは非常に困難なものとなってしまうケースもあります。

その他、資産の種類や額によっては、税務に関しても一定の配慮が必要になってきます。

さらに、海外資産の所有の有無を問わず、遺言書を準備するだけで万全かどうかという点も検討したいところです。遺言書は「亡くなった後」に財産をどうしてほしいかという意思を伝える文書ですから、ご自身が生存している間については何もカバーされていません。

場合によっては、生きている間に認知症になった場合のリスクに備える任意後見(成年後見)や、死亡した後の家財の処分等(死後事務)に関しても検討をしておいたほうがよいケースもあるかもしれません。

海外の資産に関する遺言について相談したい


海外にご資産をお持ちの方の遺言作成に関するご相談については、専門の当事務所へ是非ご相談ください。まずは遺言を翻訳(英訳、和訳)して備えておきたいというご希望についても承ります。

その他、海外の弁護士事務所との通信代行、書類翻訳、進め方についての各種コンサルティングが可能です。海外の方との連絡はご自身で対応するが、その対応についてのアドバイスのみほしいというケースにも対応しております。

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2019年7月19日金曜日

海外の遺産相続を専門家に依頼するメリットとは?

海外の遺産相続を専門家に依頼するメリットとは?


今年(2019年)は梅雨が長く、からっと晴れる夏が待ち遠しいですね。
といいつつ、暑い夏が始まると、早く涼しくなってほしいと思うので、人間とは勝手なものだと思うのではありますが…

さて、夏の期間には、海外にお住まいの方も帰省等で、日本に帰る機会があったり、またご親戚が集まる機会も多いかもしれません。みんなが集まるこの機会に…ということで、お亡くなりになった家族のご相続について話が及ぶことがあるかもしれません。
ただ、この手の話というのは、正直なところ話しづらい話題である、という感覚をお持ちの方も多いのではないかと思います。

それはなぜかと考えると、やはり「資産」ということに話が及ぶことが多い。
…という点に尽きるのではないかと思います。
そして、ご相続のご資産というのは、どのような件であっても、亡くなった方の人生とともに時を経てきたご資産ですから、額にしても内容にしても、やはり、重みがあることが多いはずです。
いくら親戚が集まった場とはいえ、そういった、普段は奥の方にそっと仕舞いこんでいるような話題を持ち出すということは、精神的にも負担に感ずることも多いでしょう。

相続、遺言…といった、人の死が関係する話というのは、あたりまえですが、重いものです。
そういったときに、ざっくばらんに相談ができて、諸々の手続を代行してくれる人が存在するというのは、心強いのではないかと思います。私も、依頼してくださる方にとって、そのような存在になれたら、と思っています。




海外の遺産相続を専門家に依頼するメリット


さて、国内の相続でも大変なものですが、それのみならず、海外にご遺産が存在することが分かった場合はどうでしょう。
ご相続そのものの問題に加えて、言語や時差、現地の法律という問題にも直面してしまいます。
そこで、今までの経験上、海外にご遺産あることが分かった時には、やはり、海外の相続を専門としている専門家に依頼していただきたいと痛感しています。
巷にある様々な事務所も、お医者さんと同様に専門分野が分かれています。いくら大手の事務所であったとしても、得意分野が異なる場合、適切な対応をいただけるかは微妙なところです。
国際相続においては、日本と海外の法律や制度の違いがあり、そして、日本法には無い概念などがあります。海外のご相続に不慣れな事務所が取り扱うのは、容易ではありません。
その結果、ただでさえ時間がかかる海外の相続に、さらに時間がかかったり、コストが発生したりということが考えられます。
ここで、さらっと「時間がかかる」と言いましたが、時間がかかる、という言葉は、個人の感覚に依存しており、個々人で想像する長さが異なります。その曖昧さをよりクリアにすると、国際相続における「時間がかかる」は、数日、数週間という単位ではなく、月・年単位ということを示唆しています。

それでは、以下に、専門家に依頼する具体的なメリットを列挙してみましたので、ご参考にしていただければ幸いです。

<メリット1>
-時間を節約できる

ご自身で対応しようとした場合、ご自身の生活の一部をその作業時間に充てる必要があります。専門家でない限り、何度も手続したことがあり、手馴れているというわけではないでしょう。
現地から到着した手紙の解読や、現地の法律や事実の確認等々にかなりの時間を費やすことにもなり得ます。
毎日の忙しい生活の中にその作業時間を組み込むのは、かなりの負担になります。
また、相続人のひとりにその負担が集中する場合、他の相続人との不公平感を助長することにもなってしまいます。

<メリット2>
-精神的な負担を軽減できる

専門家を介在させることで、自身が抱えていた負担を軽減することができます。「あれ?」と思ったときに、相談できる人がいるということは、精神的な面でも、安心できる効果があります。
特に、海外のご遺産に関することとなると、例えばご自身に何らかの損害やリスクがあったらどうしよう、など不安になることが多々あるようです。
その場合にも、専門家に相談することで、悩みを解消することができるでしょう。

<メリット3>
-自身で対応するより速やかに完了できる

あくまでも、ご自身で対応するより、という比較論ですが(そもそも海外の遺産相続には時間がかかるので)、これまで数々の事例に対応してきた専門家を介在して対応するほうが、すみやかに遺産相続手続の完了まで到達することができるでしょう。

<メリット4>
-国内案件のみの取扱い事務所より経験が豊富なため困難に思える事例にも対応可能

主に国内の遺産相続のみを取り扱っている事務所では、海外のご遺産があるということで、その部分の取り扱いだけをお断りされたり、費用がかさむことがあります。
過去に数々の海外相続を対応している専門の事務所に依頼することで、スムーズに解決することがあります。

ここまで4つのメリットを挙げてきましたが、その他にも、翻訳や解読の間違いを避けられる、過去の事例に基づいた生きたアドバイスを得られる等があります。

国際相続の手続を任せる専門家を選ぶときに一番重要なこと


最後に、専門家を選ぶときに、特に重要な点をご案内します。
国際間の相続では、たとえ、現地に専門家がいたとしても、重要な件を託せる人であるのかどうか、すぐに足を運び、会って話して確認できるわけではありません。
信頼できる専門家を選ぶこと。それが、依頼の初動段階で、大変重要な要素となってきます。
なぜなら、相続手続では、自分や家族の戸籍・住民票、身分証明書などの個人情報や、金融資産や不動産の情報等、普段は人に絶対に見せないような個人情報を手続をする相手に委ねることになるからです。

何をもって信頼できると判断するかは個々人によって異なると思います。しかし、必ず、依頼する前に、担当してくれる方がどんな人かは必ず確認する必要があります。

また、海外の相続に関しては、基本的には、海外の現地だけではなく、日本での手続を支援する専門家も必要となります。例外もあるかもしれませんが、一般的には、日本国内でも書類(翻訳文等)を作成したり、公的機関での手続が必要となったりするものです。

よき専門家選びが、スムーズな手続にのみならず、精神的な安心感にもつながることは、間違いないと言えます。

海外の遺産のご相続手続や書類作成について相談したい


海外に資産を残してお亡くなりになった方の遺産相続については、専門の当事務所へ是非ご相談ください。

当事務所では、これまで、海外にご資産を残してお亡くなりになった方、また、海外在住の日本人が現地にご資産を残してお亡くなりになった場合など、様々な海外の遺産相続に関する案件に対応してまいりました。お陰様で、海外のネットワークは広がり、多様なお困りごとに対応することができるようになってまいりました。

海外のキーパーソン・弁護士/会計士事務所との通信代行、書類翻訳、進め方についての各種コンサルティングが可能です。海外の方との連絡はご自身で対応するが、その対応についてのアドバイスのみほしいというケースにも対応しております。
是非お気軽にご相談ください。

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2019年4月15日月曜日

Transfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート)とは?

海外の遺産相続に必要な書類シリーズ:Transfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート)とは?


やっと桜が咲き、花粉(杉)の季節が過ぎ去ろうとしています。夏に向かうこれからの季節は、日本の四季の中でも一番よい季節かもしれませんね。

このような清々しい季節がまた廻ってきたかと思うと同時に、去年の初夏にアメリカのInternal Revenue Service(IRS:内国歳入庁と訳されています)に、アメリカの会計士さんにお願いして申請したTransfer Certificateがそろそろ届くころではないか、と待ちくたびれています…。(かなり時間がかかる手続なので、しょうがありませんが)
(※2020年追記:こちらの件は無事にTransfer Certificateが発行されました。時間かかりました。)

そういえば、今年の冬、日本のNHKニュースにアメリカのIRSの建物が映っていたのを偶然見る機会がありました。建物を目にしたのは初めてでしたので、少し感動を覚えましたが、その内容は、例のトランプ政権の諸々で、職員がストライキをおこし、手続が遅延しているというニュースでした。その影響が響いていないことを祈るばかりです。




Transfer Certificateとは


さて、Transfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート:日本語での訳は、検索した限り見つけることができませんでしたが…譲渡証明書、といった感じでしょうか。)は、アメリカでの遺産相続に際し、1976年12月31日以降に死亡した方(被相続人:decedent)の相続に際し要求されるようになった税務関係の証明書です。
対象は、アメリカ居住ではなく、かつ、アメリカ国籍を持たない人が被相続人(死亡した人)である場合です。

ご興味のある方は、IRSのサイトを↓
https://www.irs.gov/businesses/small-businesses-self-employed/transfer-certificate-filing-requirements-for-non-us-citizens

ただ、どのようなケースにでもすべて要求されるかといえば、そういうわけでもありません。
ケースごとに、確認が必要となります。例えば、アメリカで遺産の執行人が選任されている場合や、金融機関の内規などにより免除される場合には不要です。

アメリカの金融機関からの手紙の常ですが、「Transfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート)を取得せよ」、という文言が自動的に記載されてしまっている場合があります。
その件に本当に必要かどうか、先方の機関の担当者が精査することなく、自動的に文言が掲載されて手紙やメールが来ることがあります。(けっこう、しょっちゅう、そういうことがあります。)
余分な手間をかけないように、本当にその書類が必要かどうか、いったん先方に確認したほうがよいでしょう。

Transfer Certificateには何が記載されているのか


発行されたTransfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート)には、いったい何が記載されているでしょうか。私が知る限り、それは簡素な書類です。

Form番号と、Transfer Certificateというタイトルが書類の冒頭に記載されています。また、誰の遺産であるか、ということと、亡くなられた方の死亡日が記載され、その後、発行元の証明文が記載されています。
書類下部には、発行日や責任者の署名が記載されています。

Transfer Certificateの取得にはどのくらいの期間がかかるのか


Transfer Certificate(トランスファー・サーティフィケート)の申請をしてから発行まで、通常は9か月程度かかるようです。しかし、その発行元であるアメリカのInternal Revenue Service(IRS:内国歳入庁)の処理状況によっては、更にもっと時間がかかる場合があります。例えば1年、2年後に発行、というようなこともあり得ます。

ただ、きちんと手続をし、定期的に催促をかけていれば、いずれ発行されるもののようです。しかし、取得までに時間がかかることは、申請時に覚悟しておいたほうがよいでしょう。

Transfer Certificateの取得手続や書類作成について相談したい


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