メダリオン署名保証 (Medallion Signature Guarantee)とは?
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得できますか?というお問い合わせをけっこう頻繁にいただきます。
結論として、日本にある当事務所で取得のサポートをすることは可能です。実際に、日本にいながらにしてメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得し、口座の解約・証券の売却や、姓の変更を行ったケースがございます。
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を要求する具体的な金融機関としては、Computershare, AST (American Stock Transfer & Trust Company, LLC.), Fidelity Investmentsなどがあります。
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)とは?
ところで、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)とは、いったいどのようなものでしょうか?
※Medallion Signature Guaranteeは、MSGという略称で、記載されることもあります。
以下は、英語版のWikipediaを翻訳・要約し、一部加筆したものです。ご参照ください。
(詳細は原文をあたってください↓
https://en.wikipedia.org/wiki/Medallion_signature_guarantee)
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メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)とは、米国内で有価証券譲渡の際に行われる特別な署名保証です。メダリオンプログラム(Medallion Program)に加盟している金融機関で取得することが可能です。
署名保証は、証券の不正な取引や、それに伴う投資家の損失を未然に防ぐことによって、株主を保護します。
証券の名義書換を行う会社(Computershare等)の書類においては、「メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)」が必要と書いてありますが、具体的にどうすればよいかまでは書いていないことがほとんどです。
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)は、アメリカの公証人による公証と同じではありません。
在日アメリカ大使館の領事公証とも異なります。
署名保証を取得するために、どのような身分証明書を必要とするか、またサービス料金を請求するかどうかのポリシーは各機関によってさまざまです。
ほとんどの保証機関(銀行や信用金庫等)は、取引履歴のある既存の顧客以外の署名保証は行っていません。
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メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)で証明されるのは、以下の2点です。
・あなたが請求することができる人であること(You are who you claim to be)
・資産の移転についての権利者であること (You have the rights to transfer the assets)
どのようなときにメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)が要求されるのか?
以下のような場合に、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)が要求されるようです。
・米国の証券会社に保有している株式等の金融投資商品の売却、外国送金
・ご相続による証券の名義変更、売却
・姓の変更
これまで当事務所では、お客様が、アメリカの様々な証券会社に保有するご資産の取引のため、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得してきました。
かつては、日本での取得が困難であることを相談した場合、取得を免除されるケースもありました。
ただし、数年前に比べて、本人確認が厳格化してきていますので、最近は、免除されないケースが多いように感じています。特に、ご資産の額が大きい場合は、免除してもらうのは難しいケースが多いのではないかと思います。
日本の金融機関でメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)は取得できるか?
当事務所で調査した限り(2017年時点)、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を提供している日本国内の金融機関はありませんでした。
日本の金融機関で取得できないものかとお調べいただいた方はご存知かもしれませんが、米国の銀行の日本支店などでも、対応していません。
(基本的に、米国の銀行の日本支店は、「日本の支店」という形態をとってはいますが、法的には別々の法人なので、米国の資産のことについては、「直接現地の金融機関へお問い合わせください」、というスタンスを取られるのが一般的なようです。電話もつながらないこともあります。もちろん例外もあります。)
というわけで、日本国内の金融機関でメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得するのは不可能といってよいでしょう。
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を要求されたら、まずやるべきこと
上記にも記載したとおり、かつては、日本でメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)の取得が困難であることを相談した場合、取得を免除されるケースもありました。
現在でも、金融機関によっては、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)ではなく、アメリカ大使館の領事認証や他の方法で代替することができる場合がありますので、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)が必要と言われたら、まずは、金融機関へ相談してみましょう。
金融機関の内部ルールによって、ある一定の資産額までは免除してくださる場合もあるようです。
日本人がメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得するにはどうすればよいか?
金融機関に相談したが、それでも、なお、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)が必要、と言われた場合です。
日本在住の人がメダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)を取得する方法のひとつとして、渡米し取得するということが考えられます。
ただし、その方が、アメリカの金融機関に口座を持っており、一定期間取引があることが条件となっていることが多いようです。
取引の期間や程度については、各金融機関ごとに異なるので、確認してみる必要があります。
その他、Computershre等の金融機関からのインストラクションには、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)の提供機関として外国の企業が何社か紹介されていることもありますので、その企業に連絡を取って取得することも考えられます。
そういった企業経由で、ご自身で取得の手続を進めることも、ある程度までは可能でしょう。
しかし、申請には、書類への公証手続や、書類に対しての認証が必要となるので、どうしても専門家の関与が必要となります。
余談になりますが、メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)が付与され戻ってきた書類のホチキス止めの端が破かれ、紙はヨレヨレで、かなり無残な状態となっていました。海外の書類「あるある」でしょうか。お客様はどう思われるだろうか?と思いました・・・😅
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)の取得にはどのくらいお金がかかるのか?
メダリオン署名保証(Medallion Signature Guarantee)の取得にかかるトータルの料金は、その資産の額や、目的(生存の方の金融資産売却なのか、ご相続か)、何件取得するかによっても異なってきます。
当事務所では、最新のStatement(残高明細:ステートメント)を拝見させていただけましたら、お見積をお出しすることが可能です。
「自分が渡米して取得することを考えたらリーズナブルである」と仰っていたお客様もいらっしゃいますので、価格帯としてひとつの目安にしていただければと思います。
(ただし、上記で説明させていただいたとおり、資産の額、件数、目的等によって値段は変わってまいりますので、正確には、お見積りをご依頼ください。)
渡米して取得するケースでも、海外の金融機関の担当者によっては、都度言うことが変わったり、何度も窓口へ足を運ぶことを要求される可能性がありますので、一度の滞在期間に終わらなかったというお客様もいらっしゃいました。
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